わが人生の時の時

わが人生の時の時
著者 石原慎太郎
発行日 日本の旗 1990年2月20日
日本の旗 1993年2月25日新潮文庫
発行元 日本の旗 新潮社
ジャンル 自伝掌編集
日本の旗 日本
言語 日本語
形態 上製本
ページ数 325
コード ISBN 9784103015062
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わが人生の時の時』(わがじんせいのときのとき)は、日本の小説家石原慎太郎(当時、自由民主党衆議院議員)の自伝掌編集新潮社より1990年発表。主に海を扱った40編の短編で出来ている。

同作品の題に関して石原は特別エッセイ「人生のフラグメント」(2007年)の中で、アメリカ合衆国の小説家ノーマン・メイラーの短編集『彼女の時の時』(The Short Fiction of Norman Mailer1967年)を引用し、女性には性行為の絶頂感に近い「人生の時の時」の瞬間があるに違いないと綴っている[1]

同作品は、2002年に日本の文化庁による現代日本文学の翻訳・普及事業にて選定され、英語翻訳版が2005年12月に講談社インターナショナルからウェイン・P・ラマーズ(Wayne P. Lammers)訳 UNDERCURRENTS Episodes from a Life on the Edge として[2]ロシア語翻訳版がHyperion Publishing House社からアレクサンドル・メシェリャコフ(Alexander Mesheryakov)訳 Соль жизни として既に出版された[3]

保守系の文芸評論家福田和也は、日本の現役小説家を採点した自著『作家の値うち』(2000年)の中で『わが人生の時の時』に100点満点中96点と、同書で採点した中で最高点を付け、情景の鮮烈さが特に魅力的で、20世紀の日本文学として後世に残るであろうと評した[4]

石原は後に本作品に類似する題名の『わが人生の時の会話』(1995年)、『わが人生の時の人々』(2002年、当時東京都知事)を発表している。

脚注

  1. ^ 石原愼太郎の文学8 わが人生の時の時 特別エッセイ「人生のフラグメント」 文藝春秋 2007年8月30日 ISBN 9784166416509
  2. ^ Published Titles ENGLISH PROGRAM - JLPP現代日本文学の翻訳・普及事業公式サイト
  3. ^ Published Titles RUSSIAN PROGRAM - JLPP現代日本文学の翻訳・普及事業公式サイト
  4. ^ 作家の値うち[要ページ番号]
1950年代の著書

灰色の教室 - 太陽の季節 - 処刑の部屋 - 日蝕の夏 - 理由なき復讐(改題前:喪失)- 黒い水 – 北壁 – 透きとおった時間 – 婚約指輪 - 狂った果実 - 青春にあるものとして - 若い獣 - 完全な遊戯 - 海の地図 - 価値紊乱者の光栄 - 月蝕 - 亀裂 - 夜を探がせ – 乾いた花(改題前:渇いた花) - 男の掟 – 鱶女 - ファンキー・ジャンプ - 殺人教室

1960年代の著書

青年の樹 - これが恋愛だ - 南米横断一万キロ - 挑戦 - 見知らぬ顔 - 青い糧 - 汚れた夜 - 死んでいく男の肖像 - 雲に向かって起つ - 禁断 - 断崖 - 狼生きろ豚は死ね・幻影の城 - 日本零年 - 密航 - てっぺん野郎青雲編 - 死の博物誌 - 石原慎太郎文庫 - 行為と死 - てっぺん野郎昇竜編 - 銀色の牙 - 傷のある羽根 - 終幕 - 青春とはなんだ - 命の森 - 星と舵 - おゝい、雲! - 砂の花 - 人魚と野郎 - 大いなる海へ - 還らぬ海 - 飛べ、狼 - 孤独なる戴冠 - 青い殺人者 - 野性の庭 - 黒い環 - 青春との対話 - 巷の神々 – 待伏せ - 怒りの像 - 祖国のための白書 - 野蛮人のネクタイ - プレイボーイ哲学 - 鎖のついた椅子 - スパルタ教育

1970年代の著書

慎太郎の政治調書 – 化石の森 - 慎太郎の第二政治調書 - 男の世界 - 野蛮人の大学 - 真実の性教育 - 信長記 - 酒盃と真剣 - 石原慎太郎短編全集 - 新和漢朗詠集 - 男の海 - 対極の河へ - 息子をサラリーマンにしない法 - 風の神との黙約 - 真の革新とはなにか - 伯爵夫人物語 - 大いなる手との黙約 - 情熱のための航海 - 光より速きわれら - 刃鋼 - 暗闇の声 - 嫌悪の狙撃者 - 型破りで勝つ! - 戦士の羽飾り - 一点鐘

1980年代の著書

亡国 - 大いなる海へ - 秘祭 - バカでスウェルな男たち - 暗殺の壁画 - 流砂の世紀に - 現代史の分水嶺 - 拝啓息子たちへ - 生還

1990年代の著書

不思議な不思議な航海 - わが人生の時の時 - 時の潮騒 - 光速の時代に - 十代のエスキース - 来世紀の余韻 - 三島由紀夫の日蝕 - 禁断の島へ - 遭難者 - かくあれ祖国 - 風についての記憶 - わが人生の時の会話 - 亡国の徒に問う - 肉体の天使 – 弟 - “父”なくして国立たず - 法華経を生きる - 国家なる幻影 - 聖餐

2000年代の著書

この日本をどうする - いま魂の教育 - 生きるという航海 - 僕は結婚しない - 東京の窓から日本を - わが人生の時の人々 - 老いてこそ人生 - 日本よ - 惰眠を貪る国へ - 息子たちと私 - 日本よ、再び - 石原愼太郎の文学 - 東京の窓から世界を - オンリー・イエスタディ - 私の好きな日本人 - 火の島 - 生死刻々

2010年代の著書

声に出して詠もう和漢朗詠集 - 真の指導者とは - 再生 - 新・堕落論 我欲と天罰 - 平和の毒、日本よ - 石原愼太郎の思想と行為

共著

新旧の対決か調和か - 人間の原点 - いかに国を守るか - エベレスト - 闘論 - 「NO」と言える日本 - それでも「NO」と言える日本 - 断固「NO」と言える日本 - 「No」と言えるアジア - 宣戦布告「NO」と言える日本経済 - 「アメリカ信仰」を捨てよ - 勝つ日本 - 永遠なれ、日本 - 人生への恋文 - 日本の力 - 生きる自信

映画

太陽の季節 - 処刑の部屋 - 狂った果実 - 日蝕の夏 - 婚約指輪 - 月蝕 - 危険な英雄 - 穴 - 俺は待ってるぜ - 錆びたナイフ - 霧の中の男 - 死の壁の脱出 - 若い獣 - 完全な遊戯 - 海は狂っている - 海の地図 - 海底から来た女 - 夜を探がせ - 青年の樹 - 接吻泥棒 - トップ屋を殺せ - 愛と炎と - 青い狩人 - 雲に向かって起つ - 禁断 - 二十歳の恋 - 素晴らしい悪女 - 狼の王子 - 小さな冒険旅行 - 乾いた花 - 敗れざるもの - おゝい雲! - 青春とはなんだ - 処刑の島 - これが青春だ! - 男なら振りむくな - 復讐の歌が聞える - 狂戀詩 Summer Heat - 野蛮人のネクタイ - スパルタ教育 くたばれ親父 - 化石の森 - 青年の樹 - 秘祭 - 俺は、君のためにこそ死ににいく - 宇宙戦艦ヤマト 復活篇

テレビドラマ

深夜のメス - 幽霊と宝石と恋 - 見知らぬ顔 - この情報を買ってくれ - 分身 - 降霊 - 怒りの果実 - これが恋愛だ - 密航 - 殺人キッド - 青年の樹 - 死んでゆく男の物語 - 喪われた街 - 夜を探せ - 闇から来る - アラスカ物語 - 青い糧 - 断崖 - 雲に向って起つ - 夜の道 - 喪われた街 - 小さき斗い - 有馬稲子アワー 喪われた街 - てっぺん野郎 - 青春とはなんだ - おゝい雲! - 人魚と野郎 - おおい雲 - 恐怖の人喰い鱶 鱶女 - 太陽の季節 - 狂った果実2002 - 弟

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