アングロアメリカ

曖昧さ回避 地理的に重複するが定義や範囲が異なる「アメリカ」については「北部アメリカ」、「北アメリカ」をご覧ください。
アングロアメリカ。より正確には、米州のうち英語が第1公用語の地域。

アングロアメリカAnglo-America)は、アメリカ州(米州)のうち、イギリスあるいはイングランド歴史的・民族的・文化的・言語的なつながりが深い地域の名称。大まかに言えば、アメリカ合衆国カナダからなる。これらの国々は、イギリスの旧領で、英語を公用語とし、イギリス系住民が(比較的)多く、プロテスタントキリスト教徒が(比較的)多い[要出典]。アングロアメリカはラテン系スペインポルトガルの旧領だったラテンアメリカとの対義語で使われる。

ここでの「アングロ」という接頭語は「イギリス(系)の」という意味で使われる言葉であり、「ラテン」という接頭語は「イベリア(系)の」、すなわちスペインとポルトガルに限定された意味で使われている。アメリカ合衆国では、アングロアメリカ人 (Anglo-American) という言葉は、イギリス系(イングランド系)住民という意味で使われることが多い。しかしアメリカ合衆国とカナダは今日ではイギリス系住民の割合はそれほど高くなく、アメリカ合衆国では26%、カナダでは28%を占めるにすぎない。

範囲

多くの場合、「アングロアメリカ」は「アメリカとカナダ」の意味で使われるが、違う範囲に定義されることもある。

ケベック州

カナダのケベック州は古くはフランス領で、民族的・文化的・言語的にはラテン系に属するフランス系であるが、1763年のパリ条約以来イギリス領だったこともあり、ラテンアメリカではなくアングロアメリカに含められる。

米加以外の英語圏

広義には、以下の国と地域をアングロアメリカに含めることがある(アングロアメリカに含めない場合も、ラテンアメリカに含めるわけではない)。これらの国と地域はすべて、英語を公用語(少なくともその1つ)とする。

プエルトリコはアメリカ領であるが、1898年のパリ条約までスペイン領であり、スペイン語が第一言語である(公式には英語と共に公用語の一つであるが住人のほとんどはスペイン語を話す)などスペイン系文化との結びつきが強く、ラテンアメリカに含めることが多い。

フォークランド諸島、サウスジョージア・サウスサンドウィッチ諸島以外は、イギリス系住民がほとんどいない(ほとんどの国でアフリカ系住民が大半を占める)。このことも、これらの国と地域がアングロアメリカとされないことが多い理由である。

関連項目

外部リンク

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各列内は五十音順。※ 1 一部はオセアニアに含まれる。※ 2 カリブ海地域にも領土を有する。※ 3 中央アメリカと南アメリカに跨っている。※ 4 南アメリカにも分類され得る。
※オランダ・フランス領のうち、海外領土に含まれていない地域は、行政区分上、本国領土の一部に属している地域である。
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