アーサー・C・クラーク賞

アーサー・C・クラーク賞
Arthur C. Clarke Award
受賞対象前暦年にイギリス国内で出版されたSF小説長編
イギリスの旗 イギリス
主催英国SF協会(英語版)サイエンス・フィクション・ファウンデーション(英語版)サイファイ・ロンドン(英語版)
初回1987
公式サイトclarkeaward.com
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アーサー・C・クラーク賞(アーサー・C・クラークしょう、Arthur C. Clarke Award)は、イギリスにおけるSF小説文学賞である。「イギリスで最も名誉あるSF賞」と言われる[1]。アーサー・C・クラーク財団賞(Arthur C. Clarke Foundation Awards)とは異なる。

前暦年にイギリスで刊行された英語のSF長編(翻訳を含む。イギリス国内で初刊行であれば、アメリカなど他国で刊行済の作品も対象となる)のうち、最も優れている作品に与えられる。

SF作家アーサー・C・クラークの寄付に基づき、1987年に発足した。受賞者にはブックエンドと賞金が贈られる。賞金額は2000年までは1000ポンドで、2001年以降はその年と同額(2018年は2018ポンド)となっている。

最終候補作6編と受賞作の選出は、英国SF協会をはじめとする3団体から選ばれた人々が構成する選考委員会が行う。候補となる作品は、イギリス国内の出版社が提出するリスト(2016年からは個人出版者による提出も認められた)の中から選ばれる。選考委員と主催団体は、提出してほしい作品を呼びかけることもできる。

第31回(2018年)までに125人の著者がノミネートされ、受賞者は27人いる。複数回受賞者はチャイナ・ミエヴィル(3回)、パット・キャディガン(英語版)ジェフ・ライマン(2回)の3人。ノミネート回数ではスティーヴン・バクスターとギネス・ジョーンズ(7回)が最多であり、以下ニール・スティーヴンスンケン・マクラウドキム・スタンリー・ロビンソン(6回)が続く。

受賞作一覧

本賞の年度表記は受賞年を基準としている(刊行年はその前年となる)。

  • 1987年 『侍女の物語The Handmaid's Tale マーガレット・アトウッド
  • 1988年 『沈みゆく塔』Drowning Towers ジョージ・ターナー
  • 1989年 『消えない火』Unquenchable Fire レイチェル・ポラック(英語版)
  • 1990年 The Child Garden ジェフ・ライマン
  • 1991年 Take Back Plenty コリン・グリーンランド
  • 1992年 Synners パット・キャディガン
  • 1993年 Body of Glass マージ・ピアシー(英語版)
  • 1994年 『ヴァート』Vurt ジェフ・ヌーン
  • 1995年 Fools パット・キャディガン
  • 1996年 『フェアリイ・ランド』Fairyland ポール・J・マコーリイ
  • 1997年 『カルカッタ染色体』The Calcutta Chromosome アミタヴ・ゴーシュ
  • 1998年 The Sparrow メアリ・ドリア・ラッセル
  • 1999年 『ドリーミング・イン・スモーク』Dreaming in Smoke トリシア・サリバン
  • 2000年 Distraction ブルース・スターリング
  • 2001年 『ペルディード・ストリート・ステーション』Perdido Street Station チャイナ・ミエヴィル
  • 2002年 Bold as Love ギネス・ジョーンズ
  • 2003年 『双生児』The Separation クリストファー・プリースト
  • 2004年 Quicksilver ニール・スティーヴンスン
  • 2005年 Iron Council チャイナ・ミエヴィル
  • 2006年 『エア』Air ジェフ・ライマン
  • 2007年 Nova Swing M・ジョン・ハリスン
  • 2008年 Black Man リチャード・モーガン
  • 2009年 Song of Time イアン・R・マクラウド
  • 2010年 『都市と都市』The City and the City チャイナ・ミエヴィル
  • 2011年 『ZOO CITY』Zoo City ローレン・ビュークス
  • 2012年 『世界を変える日に』The Testament of Jessie Lamb ジェイン・ロジャーズ
  • 2013年 Dark Eden クリス・ベケット(英語版)
  • 2014年 『叛逆航路』Ancillary Justice アン・レッキー
  • 2015年 『ステーション・イレブン』Station Eleven エミリー・セントジョン・マンデル
  • 2016年 『時の子供たち』Children of Time エイドリアン・チャイコフスキー(英語版)
  • 2017年 『地下鉄道』The Underground Railroad コルソン・ホワイトヘッド(英語版)
  • 2018年 Dreams Before the Start of Time アン・チャーノック(英語版)
  • 2019年 Rosewater テイド・トンプソン(英語版)
  • 2020年[2] The Old Drift ナムワリ・サーペル(英語版)
  • 2021年[3] The Animals in that Country ローラ・ジーン・マッケイ(英語版)

脚注

  1. ^ Flood, Alison (2010年4月28日). “China Miéville Wins Unprecedented Arthur C Clarke Award Triple”. The Guardian. 2014年10月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2014年5月3日閲覧。
  2. ^ “sfadb: Arthur C. Clarke Award 2020”. www.sfadb.com. 2021年8月11日閲覧。
  3. ^ “McKay Wins Clarke Award” (英語). Locus Online (2021年9月27日). 2021年9月28日閲覧。

外部リンク

  • The Arthur C. Clarke Award 公式ウェブサイト(英語)
概要(英語版)
  • 定義(英語版)
  • 歴史(英語版)
  • サイエンティフィック・ロマンス(英語版)
  • 黄金期(英語版)
  • ニューウェーブ
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