タヤスツヨシ
タヤスツヨシ | |||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
欧字表記 | Tayasu Tsuyoshi[1] | ||||||||
品種 | サラブレッド[1] | ||||||||
性別 | 牡[1] | ||||||||
毛色 | 黒鹿毛[1] | ||||||||
生誕 | 1992年4月26日[1] | ||||||||
死没 | 2008年7月29日(16歳没) | ||||||||
父 | サンデーサイレンス[1] | ||||||||
母 | マガロ[1] | ||||||||
母の父 | Caro[1] | ||||||||
生国 | 日本(北海道千歳市)[1] | ||||||||
生産者 | 社台ファーム千歳[1] | ||||||||
馬主 | 横瀬寛一[1] | ||||||||
調教師 | 鶴留明雄(栗東)[1] | ||||||||
競走成績 | |||||||||
生涯成績 | 13戦4勝[1] | ||||||||
獲得賞金 | 2億9743万6000円[1] | ||||||||
| |||||||||
テンプレートを表示 |
タヤスツヨシ(欧字名:Tayasu Tsuyoshi、1992年4月26日 - 2008年7月29日)は、日本の競走馬、種牡馬[1]。
1995年の東京優駿(日本ダービー、GI)優勝馬。サンデーサイレンス産駒初の東京優駿優勝馬となった。その他の勝ち鞍に、1994年のラジオたんぱ杯3歳S(GIII)。
競走馬時代
1994年の札幌競馬場でデビューし、3戦目に小島貞博の初騎乗で初勝利を挙げた。その後、OPのもみじSでフジキセキの2着となった後、暮れの阪神競馬場のエリカ賞で2勝目を挙げた。続いてラジオたんぱ杯3歳ステークスに出走し、ナリタキングオーをハナ差競り落としてレコードタイムで優勝した。
翌1995年は共同通信杯4歳ステークスから始動した。このレースは主戦騎手の小島が同日開催の京都記念にチョウカイキャロルへ騎乗するため、武豊に乗り替わった。重賞で初めて1番人気に推されたものの、ナリタキングオーに敗れた。その後、小島の手に戻った若葉ステークスも1番人気だったが、不利もあってジェニュインの5着に敗れた。
そして迎えた皐月賞は、この年のクラシック三冠確実と言われていたフジキセキの戦線離脱で混戦ムードが漂っていた。単勝オッズ8.1倍の4番人気まで評価を落としていたが、上がり3ハロンがメンバー中最も早い36.3秒の末脚を見せ、ジェニュインにクビ差の2着に入った。
東京優駿では、その皐月賞の走りが評価されて単勝オッズ3.1倍の1番人気となった。レースでは中団から駒を進め、4コーナー14番手から上がって34.5の末脚を繰り出し、1着でゴールした。サンデーサイレンス産駒として初の東京優駿を制覇し、鞍上の小島貞博は1992年のミホノブルボンに続く当時史上10人目の東京優駿2勝目となった。
しかし、最後の直線コースで斜行したことや良馬場で行われたにもかかわらず、2分27秒3の走破タイムが前週に行われた優駿牝馬(オークス)優勝馬ダンスパートナーの走破タイム2分26秒7よりも遅かったことなどは、当時から本馬の評価を分けることとなった。もっとも、同年のダービーはスローペースでオークスは明らかにハイペースであったことから、単純な比較はし難い面もある。
休養を挟んで迎えた秋の菊花賞戦線では断然の本命馬と目されていたが、神戸新聞杯、京都新聞杯共に単勝1番人気で相次いで敗れた。本番の菊花賞も単勝5番人気まで評価を下げ、レースでも6着に敗退した。エリザベス女王杯を蹴って菊花賞に出走し、5着に入線したダンスパートナーにも先着を許した。
その後は放牧に出され、翌年の天皇賞(春)を目指して調整されていたが、屈腱炎を発症してそのまま現役を引退。翌1996年7月27日、札幌競馬場で引退式が行われ、種牡馬入りした。
競走成績
以下の内容は、netkeiba.comの情報に基づく[2]。
競走日 | 競馬場 | 競走名 | 格 | 距離(馬場) | 頭数 | 枠 番 | 馬 番 | オッズ (人気) | 着順 | タイム (上り3F) | 着差 | 騎手 | 斤量 [kg] | 1着馬(2着馬) | 馬体重 [kg] |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1994.08.07 | 札幌 | 3歳新馬 | 0芝1200m(良) | 9 | 1 | 1 | 08.6(3人) | 03着 | 01.12.5 (36.5) | -0.9 | 小谷内秀夫 | 53 | ブライトサンディー | 476 | |
00000.8.14 | 札幌 | 3歳新馬 | 0芝1200m(良) | 11 | 1 | 1 | 04.3(2人) | 03着 | 01.14.2 (37.2) | -0.5 | 小谷内秀夫 | 53 | マイネルノルデン | 474 | |
0000.09.25 | 中京 | 3歳未勝利 | 0芝1700m(稍) | 10 | 5 | 5 | 03.4(2人) | 01着 | 01.46.2 (36.9) | -0.8 | 小島貞博 | 53 | (ヤマニンライバル) | 484 | |
0000.10.08 | 阪神 | もみじS | OP | 0芝1600m(良) | 9 | 8 | 8 | 10.3(3人) | 02着 | 01.35.7 (35.2) | -0.2 | 小島貞博 | 53 | フジキセキ | 474 |
0000.12.03 | 阪神 | エリカ賞 | 500万 | 0芝2000m(良) | 8 | 3 | 3 | 01.7(1人) | 01着 | 02.04.2 (35.2) | -0.1 | 小島貞博 | 54 | (エリモアメジスト) | 480 |
0000.12.24 | 阪神 | ラジオたんぱ杯3歳S | GIII | 0芝2000m(良) | 11 | 6 | 7 | 02.7(2人) | 01着 | 02.03.4 (35.2) | -0.0 | 小島貞博 | 54 | (ナリタキングオー) | 478 |
1995.02.12 | 東京 | 共同通信杯4歳S | GIII | 0芝1800m(良) | 11 | 3 | 3 | 01.9(1人) | 02着 | 01.49.3 (34.5) | -0.5 | 武豊 | 56 | ナリタキングオー | 482 |
0000.03.18 | 中山 | 若葉S | OP | 0芝2000m(不) | 8 | 1 | 1 | 02.0(1人) | 05着 | 02.09.9 (41.3) | -1.8 | 小島貞博 | 56 | ジェニュイン | 474 |
0000.04.16 | 中山 | 皐月賞 | GI | 0芝2000m(稍) | 16 | 4 | 7 | 08.1(4人) | 02着 | 02.02.6 (36.3) | -0.1 | 小島貞博 | 57 | ジェニュイン | 468 |
0000.05.28 | 東京 | 東京優駿 | GI | 0芝2400m(良) | 18 | 7 | 14 | 03.1(1人) | 01着 | 02.27.3 (34.5) | -0.2 | 小島貞博 | 57 | (ジェニュイン) | 468 |
0000.09.17 | 京都 | 神戸新聞杯 | GII | 0芝2000m(良) | 14 | 4 | 6 | 01.3(1人) | 05着 | 02.00.3 (36.4) | -0.5 | 小島貞博 | 56 | タニノクリエイト | 476 |
0000.10.15 | 京都 | 京都新聞杯 | GII | 0芝2200m(良) | 15 | 1 | 1 | 02.7(1人) | 07着 | 02.12.1 (34.8) | -0.7 | 小島貞博 | 57 | ナリタキングオー | 476 |
0000.11.05 | 京都 | 菊花賞 | GI | 0芝3000m(良) | 18 | 8 | 16 | 07.7(5人) | 06着 | 03.05.3 (36.3) | -0.9 | 小島貞博 | 57 | マヤノトップガン | 474 |
種牡馬時代
1996年から種牡馬となり、2005年からはブリーダーズスタリオンステーションに繋養された。現役時代の成績とは異なり、産駒はダートで好成績を上げている。またシャトル種牡馬としてオーストラリアでも供用されたこともあった。
2008年7月29日午前、放牧中の事故により右大腿骨を複雑骨折し安楽死の措置がとられた[3]。16歳没。ナスダックパワー[4]、トップオブツヨシ[5]、グランシュヴァリエ[6]の3頭が後継種牡馬となった。
主な産駒
GI級競走優勝馬
太字はGI競走(国内限定格付けを含む)、競走名の前の国旗は開催国。
- 2001年産
- Hollow Bullet / ホロービュレット(VRCオークス、アローフィールドスタッドステークス、VRCウェイクフルS、ジュメイラインタナショナルS)[7]
- Jeram Special / ジェラムスペシャル(セランゴールゴールドカップ)[8]
グレード制重賞優勝馬
国内限定格付けを含む。*は地方重賞を示す。
- 1998年産
- 1999年産
- ディーエスサンダー(マーキュリーカップ)
- 2003年産
- 2004年産
地方重賞優勝馬
- 1997年産
- サンデーツヨシ(東北サラブレッド3歳チャンピオン、サンタアニタトロフィー、若駒賞、若葉賞)
- マッキーローレル(MRO金賞、菊水賞)
- ニッケルスイソ(上山城大賞典、すみれ賞)
- 1998年産
- セイントリーフ(ビューチフル・ドリーマーカップ、ひまわり賞、日高賞、白菊賞、オパールカップ)
- 1999年産
- サンデーカロ(北海優駿)
- 2000年産
- セイエイシェーン(かもしか賞、北関東桜花賞)
- ティーケーツヨシ(戸塚記念)
- 2001年産
- 2003年産
- 2005年産
- 2006年産
- パスカル(九州ジュニアチャンピオン)
その他
- 2006年産
- There Comes a Time(オーストラリアで種牡馬入りしている)
ブルードメアサイアーとしての主な産駒
- 2004年産
- 2006年産
- マルカフリート:父アフリート(北海道スプリントカップ)
- 2008年産
- 2014年産
- ロトスキャンダル:父カジノドライヴ(夏至賞)
- 2015年産
- トキノパイレーツ:父モンテロッソ(スパーキングサマーカップ)
- 2016年産
- リンゾウチャネル:父モンテロッソ(ジュニアグランプリ、北斗盃、北海優駿、王冠賞、楠賞)
- エムオータイショウ:父スウェプトオーヴァーボード(サッポロクラシックカップ、イノセントカップ)
血統表
タヤスツヨシの血統 | (血統表の出典)[§ 1] | |||
父系 | サンデーサイレンス系 | [§ 2] | ||
父 *サンデーサイレンス Sunday Silence 1986 青鹿毛 | 父の父 Halo1969 黒鹿毛 | Hail to Reason | Turn-to | |
Nothirdchance | ||||
Cosmah | Cosmic Bomb | |||
Almahmoud | ||||
父の母 Wishing Well1975 鹿毛 | Understanding | Promised Land | ||
Pretty Ways | ||||
Mountain Flower | Montparnasse | |||
Edelweiss | ||||
母 *マガロ Magaro 1980 黒鹿毛 | Caro 1967 芦毛 | *フォルティノ | Grey Sovereign | |
Ranovalo | ||||
Chambord | Chamossaire | |||
Life Hill | ||||
母の母 Magic1969 黒鹿毛 | Buckpasser | Tom Fool | ||
Busanda | ||||
Aspidistra | Better Self | |||
Tilly Rose | ||||
母系(F-No.) | Aspidistra系(FN:1-r) | [§ 3] | ||
5代内の近親交配 | アウトブリード | [§ 4] | ||
出典 |
エピソード
ダービーを制覇した後、スランプに突入したがその際にスポーツ紙やテレビ中継内で「ツヨシ、しっかりしなさい!」と言われ、からかわれることもあった。これは、当時放送していたテレビアニメ『ツヨシしっかりしなさい』が元ネタになっている。
脚注
注釈
出典
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o “タヤスツヨシ|JBISサーチ(JBIS-Search)”. www.jbis.or.jp. 2020年7月13日閲覧。
- ^ “タヤスツヨシの競走成績 | 競走馬データ”. netkeiba.com. 2020年7月13日閲覧。
- ^ “ダービー馬タヤスツヨシが死亡”. netkeiba.com. 2008年7月29日閲覧。
- ^ “ナスダックパワー”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2016年2月7日閲覧。
- ^ “トップオブツヨシ”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2016年2月7日閲覧。
- ^ “グランシュヴァリエがイーストスタッドにスタッドイン”. 競走馬のふるさと案内所. 日本軽種馬協会 (2015年11月9日). 2016年2月7日閲覧。
- ^ “Hollow Bullet(AUS)”. JBIS. 2023年9月10日閲覧。
- ^ “タヤスツヨシ産駒がマレーシアLG1を制す”. 競馬ブックweb. 2023年9月10日閲覧。
- ^ 平出貴昭 (2019年9月18日). “『覚えておきたい世界の牝系100』掲載牝系一覧”. 競馬“血統”人生/平出貴昭. 2020年4月11日閲覧。
外部リンク
- 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、JBISサーチ、Racing Post
- タヤスツヨシ - 競走馬のふるさと案内所
東京優駿(日本ダービー)勝ち馬 | |
---|---|
1930年代 | |
1940年代 | |
1950年代 | |
1960年代 | |
1970年代 | |
1980年代 | |
1990年代 | |
2000年代 | |
2010年代 | |
2020年代 |