ナノ秒
ナノ秒 nanosecond | |
---|---|
記号 | ns |
系 | 国際単位系 (SI) |
量 | 時間 |
定義 | 10−9 s |
テンプレートを表示 |
ナノ秒(ナノびょう、nanosecond、記号: ns)は、10億分の1秒 (10−9 s, 1/1,000,000,000 s) に等しい時間の単位である。
「ナノ秒」という語は、SI接頭語「ナノ」とSI基本単位「秒」で構成されている。その記号は ns である。
1ナノ秒は1000ピコ秒および 1/1000 マイクロ秒に等しい。次のSI単位が1000倍大きいので、10−8 秒および10−7 秒のオーダーの時間は、通常、数十ナノ秒および数百ナノ秒として表現される。
この大きさの時間は、電気通信、パルスレーザー、電子工学の分野でよく使用される。ナノ秒で表される時間については時間の比較を参照。
歴史
一般に知られている別の初期の文献[2]によれば、最初に使用したのはグレース・ホッパーである。彼女は、非常に高速なコンピュータを構築するという最終的な問題を説明するために、長さ約1フィート[注 1]のワイヤーを配っていた[3]。光は1ナノ秒で約1フィート進む(真空中の場合。銅線の中では遅くなる)ので、この距離の半分の長さ(15センチメートル)で接続された部品で構築されたコンピュータは、部品にデータを送ってから応答が返るまで少なくとも1ナノ秒かかる。ホッパーの生涯で開発された解決策は、最初に集積回路、後にマルチコアプロセッサにつながった。
光速度
光は1ナノ秒の間に正確に29.9792458センチメートル進む。この値はフィート(正確に30.48センチメートル)に非常に近いことから、1ナノ秒のことを、光が1フィート進むのにかかる時間という意味でlight-foot(光フィート)と呼ぶことがある[4]。なお、光が1フィート進むのにかかる実際の時間は、約1.0167033621639674471063578257196ナノ秒である[5]。
符号位置
記号 | Unicode | JIS X 0213 | 文字参照 | 名称 |
---|---|---|---|---|
㎱ | U+33B1 | - | ㎱ ㎱ | ナノ秒 |
脚注
注釈
出典
- ^ George Gamow (1947). One Two Three... Infinity(英語版): Facts and Speculations of Science. New York: Viking. p. 77
- ^ “Grace Murray Hopper”. New Haven, CT: Yale University (1994年). 2017年8月25日閲覧。
- ^ “Grace Hopper - Nanoseconds”. YouTube (2012年1月25日). 2013年5月23日閲覧。[リンク切れ]
- ^ David Mermin(英語版) (2009). It's About Time: Understanding Einstein's Relativity. Princeton, New Jersey: Princeton University Press. p. 22. ISBN 978-0-691-14127-5. https://books.google.com/books?id=rKFhqlzjv-IC&pg=PA22
- ^ Gamow, George (1961), One, Two, Three... Infinity: Facts & Speculations of Science (3rd ed.), Courier Dover Publications, p. 77, ISBN 0486256642, https://books.google.com/books?id=EZbcwk6SkhcC&pg=PA77.
関連項目
時間の単位 | |
---|---|
クエクト秒 (qs) ≪ ロント秒 (rs) ≪ ヨクト秒 (ys) ≪ ゼプト秒 (zs) ≪ アト秒 (as) ≪ フェムト秒 (fs) ≪ ピコ秒 (ps) ≪ ナノ秒 (ns) ≪ マイクロ秒 (µs) ≪ ミリ秒 (ms) ≪ センチ秒 (cs) ≪ デシ秒 (ds) ≪ 秒 (s) ≪ デカ秒 (das) ≪ ヘクト秒 (hs) ≪ キロ秒 (ks) ≪ メガ秒 (Ms) ≪ ギガ秒 (Gs) ≪ テラ秒 (Ts) ≪ ペタ秒 (Ps) ≪ エクサ秒 (Es) ≪ ゼタ秒 (Zs) ≪ ヨタ秒 (Ys) ≪ ロナ秒 (Rs) ≪ クエタ秒 (Qs) |