パンゴン湖

パンゴン湖
パンゴン湖
パンゴン湖の位置(ジャンムー・カシミール連邦直轄領内)
パンゴン湖
パンゴン湖
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パンゴン湖の位置(中華人民共和国内)
パンゴン湖
パンゴン湖
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位置 インドの旗 インドラダック連邦直轄地
中華人民共和国の旗 中国チベット自治区ルトク県
座標 北緯33度43分04.59秒 東経78度53分48.48秒 / 北緯33.7179417度 東経78.8968000度 / 33.7179417; 78.8968000座標: 北緯33度43分04.59秒 東経78度53分48.48秒 / 北緯33.7179417度 東経78.8968000度 / 33.7179417; 78.8968000
種類 淡水湖塩湖
インドの旗 インド
中華人民共和国の旗 中国
延長 134 km (83 mi)
最大幅 5 km (3.1 mi)
面積 約700 km2 (270 sq mi)
水面標高 4,250メートル (13,940 ft)
凍結 冬の間
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パンゴン湖チベット語: མཚོ་མོ་ངང་ལྷ་རིང་པོ།英語: Pangong Tsoヒンディー語: पांगोंग त्सो中国語: 班公錯)またはパンゴンツォとは、インドラダック連邦直轄地と中華人民共和国チベット自治区ルトク県との中印実効支配線に位置するアジア最大の汽水湖である[1]

概要

全長は約150km、面積は604平方kmであるが、南北の平均幅は2〜5kmで、最も狭い所は5mである[2]。水深は最深部で約300メートル。透明度は3〜4メートル。標高4250mの位置にある。塩湖にもかかわらず、冬は1mに及ぶ厚い氷が張る。結氷期間は一年のうち半年ぐらいである。

東側の3分の2は中国(チベット)の実効支配域に含まれ、西側の3分の1(約50km)はインドの実効支配域に含まれる。周囲を4000~6000m級のヒマラヤの山々で囲まれた内湖で、以前はインダス川の支流と繋がっていたが、現在は自然の堆積によって閉じている。小さな甲殻類がいるのみで、は棲息していない。

2012年11月、インドチベット国境警察は、パンゴン湖の中国側上空に正体不明の発光体を100件以上観察したと正式発表した[3]

名前の意味

パンゴン(Pangong 班公)ラダック語で「一片の小さな芝生」を意味する。パンゴン湖のチベット語名はツォモ・ガンラ・リンポ(チベット語:མཚོ་མོ་ངང་ལྷ་རིང་པོ།ワイリー方式:mtsho mo ngang lha ring po、蔵文ピン音:Tsomo Nganglha Ringpo、中国語:錯木昂拉仁波)で、「長い首の白鳥の湖」を意味する[4]

気候

パンゴン湖の気候
1月 2月 3月 4月 5月 6月 7月 8月 9月 10月 11月 12月
平均最高気温 °C°F −5.9
(21.4)
−3.7
(25.3)
0.9
(33.6)
6.9
(44.4)
11.6
(52.9)
17.4
(63.3)
20.5
(68.9)
19.7
(67.5)
15.5
(59.9)
7.9
(46.2)
1.5
(34.7)
−3.3
(26.1)
7.42
(45.35)
日平均気温 °C°F −13.3
(8.1)
−10.8
(12.6)
−6.0
(21.2)
−0.5
(31.1)
3.8
(38.8)
9.5
(49.1)
13.1
(55.6)
12.7
(54.9)
7.8
(46)
−0.3
(31.5)
−6.8
(19.8)
−11.3
(11.7)
−0.18
(31.7)
平均最低気温 °C°F −20.6
(−5.1)
−17.9
(−0.2)
−12.8
(9)
−7.8
(18)
−3.9
(25)
1.6
(34.9)
5.8
(42.4)
5.7
(42.3)
0.2
(32.4)
−8.5
(16.7)
−15.1
(4.8)
−19.3
(−2.7)
−7.72
(18.13)
降水量 mm (inch) 4
(0.16)
2
(0.08)
3
(0.12)
3
(0.12)
4
(0.16)
2
(0.08)
11
(0.43)
15
(0.59)
4
(0.16)
2
(0.08)
2
(0.08)
3
(0.12)
55
(2.18)
出典:Climate-Data.org

アクセス

パンゴン湖はレーから車で約5時間で行くことができる[1]。道中の大半は荒れていて変化に富んだ山道である。道は途中シェイ(英語版)サクティ(英語版)の村を通り、チャンラ(英語版)峠を横切る。ここでは軍の哨兵と小さな茶店が訪問者を歓迎してくれる。チャンラ峠から道は下り、タグステ(英語版)やその他の小さな村を抜け、パガルナーラ、または「狂った小川」と呼ばれる川を渡る。素晴らしい湖岸は観光シーズンの5月から9月の間開かれている。

中国-インドの実効支配線上にあるこの湖を訪問するには入域許可証(英語版)(ILP)が必要である。インド国籍を持つ人は各個人に対する許可が必要であるのに対し、その他の国籍を持つ人はグループ(最低3人)での許可を受けた上で認定されたガイドが同伴する必要がある。レーの観光事務所は若干の手数料で許可証を発行してくれる。セキュリティ上の理由から、インド当局は船に乗ることを許可していない。

映画

脚注

[脚注の使い方]
ウィキメディア・コモンズには、パンゴン湖に関連するカテゴリがあります。
  1. ^ a b 【NATIONAL GEOGRAPHIC】輝くターコイズブルー インド『日本経済新聞』朝刊2019年8月18日(NIKKEI The STYLE 24面)。
  2. ^ 班公錯~多瑪へ
  3. ^ UFO Sightings At Indo-China Border Leave Indian Army Astounded International Business Times
  4. ^ 空の果てにあるルート―新疆からチベットまでの自転車旅行
パンゴン湖の眺め