ファーンバラ (ハンプシャー)

この記事の項目名には以下のような表記揺れがあります。
  • ファーンボロー
ファーンバラFARNBOROUGH
郵便番号GU14
市外局番01252, 01276
警察ハンプシャー
消防ハンプシャー
救急医療サウス・イースト・コースト
欧州議会サウス・イースト・イングランド
英国議会
  • オールダーショット (en
場所一覧
イギリス
イングランド
ハンプシャー
北緯51度17分 西経0度45分 / 北緯51.29度 西経0.75度 / 51.29; -0.75座標: 北緯51度17分 西経0度45分 / 北緯51.29度 西経0.75度 / 51.29; -0.75


ファーンバラ(Farnborough)は、英国ハンプシャー州ラシュムアにある町。ノルマン・コンクエスト以前からある町で、1086年のドゥームズデイ・ブックにもその名が記されている。2011年国勢調査時点での人口は57,486人[1]

航空産業の町として知られており[2]ファーンバラ空港航空ショーが開かれ、王立航空研究所(RAE)や航空事故調査局なども立地している。

歴史

デュームズデイ・ブックの中では、クランダル(英語版)の一部として言及されている[3]。その名称は、11世紀にはフェルネベルガ、13世紀にはファーンバーグやファーレンバーグ、16世紀にはファーンボロー、フレンバラ、ファーンバラなど少しずつ変わってきている。

タワーヒル

現在タワーヒルと呼ばれる地域には、かつてサルセン石(英語版)が集まっていた記録が残っている[4]

修道院

ファーンバラにはカトリックベネディクト会聖マイケル修道院(英語版)があり、その地下聖堂にはフランス皇帝ナポレオン3世とその妻ウジェニー・ド・モンティジョ、息子のナポレオン・ウジェーヌ・ルイ・ボナパルトが埋葬されている[5]。また、同修道院には2007年から全英カトリック図書館(英語版)が設置されていたが、2015年にダラム大学図書館(英語版)内に移転した[6]

ブラックウォーター川

ハンプシャーとサリーの境界を流れるブラックウォーター川では、かつてトム・セイヤーズ(英語版)ジョン・C・ヒーナン(英語版)の国際タイトルマッチが行われたことがある[7][8]

サミュエル・コーディ

ファーンバラ飛行場とゆかりのある航空パイオニアのサミュエル・フランクリン・コーディは、ファーンバラ上空を飛行中に墜落し死亡した。墜落現場は現在テクノロジーパークとなっており、2013年8月7日には没後100年を記念した像が公開された。像はファーンバラ航空科学基金(英語版)が運営する博物館の屋外に設置されている。

王立航空研究所

ファーンバラ空港には、王立航空研究所(RAE)が設置されている。RAE内には複数の風洞が設置されているが、そのうちの2つはその歴史的価値を評価されて指定建造物となっている。1つ目は1917年、2つ目は1935年に建設された。2つ目はコンコルドF1マシンの風洞実験に使用され、1990年代初めに閉鎖された。これらは2014年のファーンバラ航空ショー開催中に公開されていた。

航空技師のフランク・ホイットルもRAEで数多くの研究を行っており、それを記念して彼が開発に携わったグロスター E.28/39のモニュメントが設置されている。

タンブルダウン・ディック

国道A325号線沿いにある「タンブルダウン・ディック(英語版)」は、17世紀から営業していたパブである。リチャード・クロムウェルとも繋がりがあったとされ、19世紀以前は町の中心的な役割を果たしていた。2008年に閉店し、一度はマクドナルドに売り払われそうになったが、地元の反対運動により2013年に文化財として認められた[9]。しかしその後建物所有者が抗議した結果文化財認定が撤回され、2014年10月にマクドナルドとしてオープンした。また、リノベーション工事の際にH&Gシモンズ社の初期の広告が発見され、現在は建物の横に展示されている。

教会

聖ピーター教会は、クランダル荘園の一部であった1180年まで歴史をさかのぼることができ、荘園長ヘンリー・ウィムロットが設置した埋葬室がある。ヴィクトリア時代にファーンバラが発展したことに伴い増築が行われ、1886年に内陣が、1900年から1901年にかけて南北の袖廊身廊が新設された[10]

産業

ファーンバラ航空宇宙センター
IQファーンバラ内に設置されている1910年の飛行船格納庫

王立航空研究所(RAE)も位置するファーンバラ空港を中心に、航空宇宙産業にかかわる数多くの企業が集積している。英国のBAEシステムズだけでなく、米国のロッキード・マーティン、3万5千人以上の軍人顧客を持つ銀行ホルツ・ミリタリー・バンキング(英語版)なども拠点を置いている。

その他にも、ドイツの自動車会社BMWも2013年から英国本社を置いている[11]

空港に隣接するビジネスパーク「IQファーンバラ」には1910年の飛行船用ハンガーの骨組みが保存されている。一度は風洞設置のため解体されたが、後に組みなおされて移設・保存された。現在は2級指定建造物になっている。

交通

航空

鉄道

  • サウス・ウエスト本線(英語版)
    • ファーンバラ(メイン)駅(英語版)
  • ノース・ダウンズ線(英語版)
    • ファーンバラ・ノース駅(英語版) - ノース・カンプ駅(英語版)

道路

スポーツ

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b Strategy, Performance and Partnerships (2019年6月). “Population data sheet”. Rushmoor Borough Council. 2020年6月18日閲覧。
  2. ^ Wragg, David W. (1973). A Dictionary of Aviation (first ed.). Osprey. p. 129. ISBN 9780850451634 
  3. ^ “Open Domesday: Crondall”. 2022年9月25日閲覧。
  4. ^ 'Parishes: Farnborough', A History of the County of Hampshire: Volume 4 (1911), pp. 15–18.
  5. ^ “Farnborough – Towns and Villages in Hampshire”. Visit Hampshire. 2012年8月31日閲覧。
  6. ^ “Catholic National Library moves to Durham University”. Catholic Herald. (2015年10月22日). http://www.catholicherald.co.uk/news/2015/10/22/catholic-national-library-moves-to-durham-university/ 2015年8月8日閲覧。 
  7. ^ “Frimley photos, maps, books, memories”. Francisfrith.com. 2013年5月29日閲覧。
  8. ^ Cleeve, David. “Ten Walks around Farnborough and Cove” (pdf). Rushmoor Borough Council. 2007年10月19日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月6日閲覧。
  9. ^ “The Tumbledown Dick public house”. Rushmoor Borough Council. 2013年3月16日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月22日閲覧。
  10. ^ “THE HISTORY OF ST PETER'S CHURCH”. St Peter's Church, Farnborough. 2020年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年6月18日閲覧。
  11. ^ “Relocations for BMW and Honda UK headquarters”. AM Online (2014年2月14日). 2024年1月14日閲覧。
  12. ^ “Farnborough Football Club”. farnboroughfc.co.uk. 2011年8月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月13日閲覧。
  13. ^ “Farnborough Rugby Club”. farnboroughrugby.co.uk. 2024年1月13日閲覧。
  14. ^ “Cove Cricket Club”. 2024年1月13日閲覧。
  15. ^ “Camberley & Farnborough Hockey Club”. candfhockey.co.uk. 2024年1月13日閲覧。
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