捩率

曖昧さ回避 この項目では、曲線の捩率について説明しています。ベクトルバンドルの接続の捩率については「捩率テンソル」をご覧ください。

捩率(れいりつ、: torsion)または捩れ率(ねじれりつ)とは、空間内の曲線の、平面曲線からの離れ具合を表す量である。これは平面曲線の曲率の空間版であり、空間内の曲線は曲率と捩率が与えられれば、向きを保つ合同変換を除いて一意に定まる(曲線論の基本定理)。

定義

R3上の空間曲線を、弧長パラメータsで表示したものをr(s)とする。

捩率 τ {\displaystyle \tau } (s)は

τ ( s ) = b ( s ) n ( s ) {\displaystyle \tau (s)=-{\boldsymbol {b}}'(s)\cdot {\boldsymbol {n}}(s)}

で与えられる。

ここで、b(s) は従法線ベクトル

b ( s ) = r ( s ) × n ( s ) , {\displaystyle {\boldsymbol {b}}(s)={\boldsymbol {r}}'(s)\times {\boldsymbol {n}}(s),}

n(s)は主法線ベクトル

n ( s ) = r ( s ) | r ( s ) | {\displaystyle {\boldsymbol {n}}(s)={\frac {{\boldsymbol {r}}''(s)}{|{\boldsymbol {r}}''(s)|}}}

である。

' はsによる微分 × {\displaystyle \times } 外積を意味する。

参考資料

  • 梅原雅顕・山田光太郎 『曲線と曲面』 裳華房、2002年、ISBN 4-7853-1531-8 

関連項目

微分幾何学において定義される様々な曲率の概念
曲線の微分幾何学(英語版)
  • 曲率
  • 捩率
  • フルネ・セレの公式
  • 曲率半径 (応用)(英語版)
  • アフィン曲率(英語版)
  • 全曲率(英語版)
  • 全絶対曲率(英語版)
リーマン幾何学
部分リーマン多様体の曲率
接続の曲率(英語版)