文化精神医学

文化精神医学(ぶんかせいしんいがく、trans-cultural psychiatry もしくは cross-cultural psychiatry)は、異なる文化におけるメンタルヘルスの比較研究を行う研究領域である。精神医学の下位カテゴリーにはいる。もともとは周縁的で分野であったが、今日のグローバル化で人・物・情報等の交流が盛んになるとともに、異文化間での精神医学の実践が注目されるにいたる。カーマイヤーによる問題設定をひいて、

  1. 比較精神医学、疫学的研究
  2. 移民、難民の精神医療
  3. 精神科領域の批判的再検討

の三区分で語られることが多い。また、特定の国家や地域により、発症する症状などに差異がある。具体的には、日本においては対人恐怖症が多く、イスラエル米国においてはイスラモフォビアが多い。

参照

参考文献: 中井久夫「治療文化論」(岩波現代文庫)ISBN 978-4006000523

外部リンク

  • 多文化間精神医学会(Japanese Society of Transcultural Psychiatry) : 海外駐在員やその家族の適応問題、帰国子女の再適応、日本国内における外国人労働者の適応問題、外国人花嫁問題、国家間・民族間の紛争、それに伴う難民問題、宗教・民族問題などを多方面から専門的に探求するために1993年7月に設立
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