東宮三師

東宮三師(とうぐうさんし)は、かつて中国にあった太子太師、太子太傅太子太保という官の総称である。

皇太子を輔導する官僚であり、一般に高位で信望の厚い大臣が兼任、あるいは専任の者があたった。太子少師、太子少傅、太子少保を総称した東宮三少は東宮三師を輔ける官職である。

唐代に位階は従一品。皇太子を師を敬い道を重んじる品格に育てるため、東宮三師は儀礼上、十分に高く崇められた。

《新唐書》には

「太子太師、太傅、太保、各一人、従一品。掌輔導皇太子。毎見、迎拝殿門、三師答拝、毎門必譲、三師坐、太子乃坐。与三師書、前名惶恐、後名惶恐再拝。太子出、則乗路備鹵簿以従。[1]

とある。

東宮三師東宮三少は後世には次第に栄誉職と化し、単純に実の伴わない高官の肩書となり、皇太子を教導する責務を負わなくなった。

朝鮮高麗も東宮三師を設けており、王世子を教導する責務を負った。[2]


関連項目


脚注

  1. ^ 新唐書/卷049上#東宮三師、三少、太子賓客
  2. ^ 太傅

外部リンク

  • “歷代太師職級的轉變” (中国語). 燦爛的中國文明. 中國文化研究院. 2021年5月3日閲覧。
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