猿田佐世
猿田 佐世(さるた さよ、1977年2月28日[1] - )は、日本の女性弁護士。憲法行脚の会、新外交イニシアティブ代表。
人物
東京都出身で、1999年に早稲田大学法学部を卒業する。在学中から国際人権団体アムネスティ・インターナショナルで活動し、1999年に司法試験合格ののち司法修習第55期を経て第二東京弁護士会に属し、2009年に米国ニューヨーク州で弁護士登録する。2008年にコロンビア大学コロンビア・ロー・スクール法学修士号、2012年にアメリカン大学国際関係学部で国際政治・国際紛争解決学修士号をそれぞれ修得する。
刑務官の暴行により受刑者が死亡したとされる2001年の名古屋刑務所事件、退職教員が卒業式を妨害した2004年の板橋高校事件、それぞれの弁護団に加わる。多くのNGOに参加して2013年8月からシンクタンク「新外交イニシアティブ」の事務局長[2]を務め。アフガニスタン国際戦犯民衆法廷、イラク国際戦犯民衆法廷などの民衆法廷に参加する。
日本国憲法の改正に反対で、2007年5月に公布された日本国憲法の改正手続に関する法律(国民投票法)の成立前から反対する活動をした。
ケヴィン・メアは、自身がアメリカ合衆国国務省東アジア・太平洋局日本部長から更迭される原因となった沖縄差別発言報道に、猿田が関与したと主張している[3]。
米国の2016年度の国防予算を決める国防権限法案の審議中、普天間飛行場の移設先として「辺野古が唯一の選択肢である」とする条項の削除を求めて米議会でロビー活動を展開した。上下両院の意見は分かれたが条項なしで法案は通過した[4]。
著書
単著
- 『夢がもてない――日本における社会的養護下の子どもたち』(ヒューマン・ライツ・ウォッチ報告書、2014年)[5]
- 『新しい日米外交を切り拓く――沖縄・安保・原発・TPP、多様な声をワシントンへ』(集英社クリエイティブ、2016年)
- 『自発的対米従属――知られざる「ワシントン拡声器」』(角川新書、2017年)
共著
- (大谷美紀子・山下幸夫)『国際人権法実践ハンドブック』(現代人文社、2007年)
- (新外交イニシアティブ編、柳澤協二・屋良朝博・半田滋・マイク・モチヅキ)『虚像の抑止力――沖縄・東京・ワシントン発 安全保障政策の新機軸』(旬報社、2014年)
- (鈴木達治郎)『アメリカは日本の原子力政策をどうみているか』(岩波ブックレット、2016年)
- (白井聡・金平茂紀)『白金猿』(かもがわ出版、2018年)
- (金子勝・大沢真理・山口二郎・遠藤誠治・本田由紀)『日本のオルタナティブ――壊れた社会を再生させる18の提言』(岩波書店、2020年)
- (白井聡・金平茂紀)『白金猿II』(かもがわ出版、2021年)
- (新外交イニシアティブ企画)『米中の狭間を生き抜く――対米従属に縛られないフィリピンの安全保障とは』(かもがわ出版、2021年)
- (新垣毅・岡田元治・木村朗(監修)・木村三浩・進藤榮一・末浪靖司・鳩山友紀夫・松竹伸幸・望月衣塑子・吉田敏治・与那覇恵子)『終わらない占領との決別――目を醒ませ日本』(かもがわ出版、2022年)
- (前泊博盛(監修)、新外交イニシアティブ編)『世界のなかの日米地位協定』 (田畑ブックレット、田畑書店、2023年)
出演
テレビ番組
- 世界おもしろ法律旅行パイロット版(NHK、2007年5月5日)
- 朝まで生テレビ!(テレビ朝日、不定期)
ウェブ番組
- デモクラシータイムス(YouTube、不定期)
- ポリタスTV(YouTube、2020年7月31日)
- エアレボリューション(ニコニコ生放送、2023年2月14日)
脚注
[脚注の使い方]
外部リンク
- けんぽうあんぎゃ(最終更新2009年10月3日)
- ■憲法審議ってば、今どうなってるの? 国会速報(最終更新2007年5月14日)
- 猿田佐世のNYだより+ワシントンDC(最終更新2009年10月4日)
- 東京共同法律事務所
- 猿田佐世 - IMDb(英語)