第1世代移動通信システム

第1世代移動通信システム(だい1せだいいどうつうしんシステム、英語: 1st Generation Mobile Communication System, 「1G)とは、初めて実用化したアナログ方式の携帯電話に採用された移動通信システムのことである。

概要

1980年代に導入され、第2世代移動通信システム (2G) に置き換えられるまで使用されたアナログ通信規格である。第1世代と第2世代の主な違いは、第1世代で使用される無線信号がアナログであるのに対し、第2世代はデジタルである。

日本ではNTT大容量方式TACS等のFDD-FDMA-FM方式が、アメリカではAMPSが、ヨーロッパではNMTが、それぞれ用いられた。

一般的に英語の"1st Generation"から、「1G」(ワンジー)などとも略される。

日本では、2000年平成12年)9月のTACS方式のサービス終了に伴い(NTT大容量方式は1999年〈平成11年〉3月で終了)、第1世代携帯電話のサービスは終了して、デジタル携帯電話サービス(第2世代移動通信システム以降の世代)に一本化されたが、アメリカ等では2000年以降も利用者が多い。

日本

日本では、当初日本電信電話公社NTT大容量方式(いわゆる、アナログムーバ)にて自動車電話サービスを開始し、800MHz帯を割り当てられ、サービスを開始したのが始まりである。

その後、電電公社の民営化で、日本電信電話のサービスとなり、分社化でエヌ・ティ・ティ移動通信(後に、エヌ・ティ・ティ移動通信網→グループ分社化により、いわゆるドコモグループ9社)のサービスとなった。

1985年に、新規参入事業者1社の参入が認められ、トヨタ自動車を中心とする日本移動通信 (IDO) と京セラを中心とする第二電電 (DDI) の競合の結果、東名地区がIDO、それ以外の地区がDDIの参入が認められ、各地域でDDIセルラーグループ8社に分割し、IDO・DDIセルラーグループ8社とも、電力会社10社(IDOエリアは東電中部電、DDIセルラーグループは、静岡県東部や福井県の一部などの例外を除き、各電力会社のエリアとほぼ同一に分布)との共同出資の形で立ち上げたが、IDOはNTT大容量方式(いわゆる、HICAP)、DDIセルラーがTACSを採用したため、全国での利用が出来ず、IDOについては自社エリア外ではNTT→ドコモグループのエリアへローミングする形を取っていた。

その後、IDOでもTACSを採用したため、DDIセルラーグループの顧客も全国利用が可能となったが、このときの名残が、後に第2世代移動通信システムであるPDCを全事業者で導入した際に、IDO利用者がIDOエリア外でのドコモのデジタル・ムーバローミング、DDIセルラーグループ利用者がIDOエリアでのドコモのデジタル・ムーバローミングが可能になるという状況になっていた。

日本国外各国

関連項目

携帯電話の世代
  • 世代別方式
第1世代携帯電話 (1G)
第2世代携帯電話 (2G)
第2.5世代携帯電話 (2.5G)
第3世代携帯電話 (3G)
第3.5世代携帯電話 (3.5G)
第3.9世代携帯電話 (3.9G)
第4世代携帯電話 (4G)
第5世代携帯電話 (5G)
  • LTE-X
  • NR
  • NR-IIoT
  • LTE-M
  • NB-IoT
  • DECT-5G
第6世代携帯電話 (6G)
  • 現在開発中
  • 日本の事業者別サービス
NTTドコモ
au※1
SoftBank※2
Y!mobile
EMOBILE旧契約)※2
Y!mobile
WILLCOM旧契約)※3
Y!mobile※3
  • PHSサービス (2G / 2.5G)
  • 電話サービス(タイプ1) (3G / 3.9G / 4G)
  • 電話サービス(タイプ2) (3G / 3.9G)
  • 電話サービス(タイプ3) (2G / 2.5G / 3G / 3.9G)
  • データ通信サービス (3.9G / 4G)
Wireless City Planning
UQコミュニケーションズ
楽天モバイル
サービス終了を指す(ただし、ごく一部に限り例外あり)。
新規加入受付を終了(ただし、ごく一部に限り例外あり)。
MVNOによるサービスとのデュアルモード。
(事実上を含む)完全に他社のMVNOとして、他社ネットワークのみを利用するサービス。
□と■の両方ある場合
双方の契約形態が可能なサービスを指す。
音声に関しては他社網のローミングが使用可能な契約。
※1
KDDI/沖縄セルラー電話
※2
ソフトバンク
※3
ソフトバンク/ウィルコム沖縄
※4
削除
※5
現・au 3G
※6
現・au 3G HIGH SPEED
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