黒五類 (文化大革命)

黒五類
各種表記
繁体字 黑五類
簡体字 黑五类
拼音 Hēiwŭlèi
発音: ヘイウーレイ
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黒五類(こくごるい)は、中華人民共和国において文化大革命(文革)初期に、出身論に依拠し、労働者階級の敵として分類された5種類の階層のこと。

概要

具体的には地主、富農、反革命分子、破壊分子、右派を示し、その家族も含めると中国全土で2億人が存在したとされ、共産党組織への加入、就職、入隊等で差別を受けた。その一方で、革命幹部、革命軍人、革命烈士、工人、農民は紅五類として優遇された。その他の大衆は紅外囲と称された[1]

文化大革命中には、四類分子(破壊分子)に対する弾圧がエスカレートし、湖南道県大虐殺[2]や北京大興虐殺[3]のような住民の大量殺戮も行われた。

血統による差別が社会問題化すると、資本家出身で当時学生であった遇羅克1966年に『出身論』を発表し、共産党の血統論を批判した。中央文革小組は『出身論』を危険視し、1968年に遇羅克は反革命罪で逮捕され、1970年に処刑された[4]

文革中期以降は「教育を行うことができる子女中国語可以教育好的子女)」と改称され、各方面での待遇は改善されたが、社会生活での差別状態に変化はなかった。1970年代末より始まる改革開放の時代になると文革は全面的に否定され、出自家族に対する概念は希薄化し、現在では黒五類の用語は使用されなくなっている。

脚注

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  1. ^ 二十世紀影響中国的媒体:"文革"中的新聞災難
  2. ^ 湖南道県大屠殺紀実
  3. ^ 文革中北京大興屠殺調査
  4. ^ 遇羅克:出身論

関連項目

文化大革命 (1966 – 1976)
前史
主要事件
主な虐殺
主要人物
中国共産党指導部
林彪グループ
失脚した政治家
迫害を受け亡くなった人物
その他
文書
概念
集団
  • 紅衛兵造反派(中国語版)保守派(中国語版)
  • 中央文革小組(中国語版)
  • 革命委員会(中国語版)
  • 上海人民コミューン(中国語版)
  • 8341部隊
  • 知識青年
  • 毛沢東思想宣伝隊(中国語版)
  • 紅小兵
芸術
毛沢東称賛歌
  • 東方紅
  • 大海を行くには舵取りに頼る(中国語版)
  • 北京の金山の上(中国語版)
  • 毛主席の長寿を祈る(中国語版)
  • 万歳!毛主席(中国語版)
  • 私の好きな天安門
  • 太陽は最も赤く、毛主席は最も親しい(中国語版)
外交
結果・影響
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関連項目
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