トサモアー

トサモアー
品種 サラブレッド
性別
毛色 鹿毛
生誕 1953年4月14日
死没 1974年
トサミドリ
第三スターリングモア
母の父 月友
生国 日本の旗 日本北海道函館市
生産者 鮫川由五郎
馬主 鮫川由五郎
調教師 清水茂次(阪神
競走成績
生涯成績 22戦14勝
獲得賞金 591万6880円
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トサモアー日本競走馬阪神3歳ステークス神戸杯を制し、桜花賞および菊花賞で2着に入る活躍を見せた。1955年に啓衆社賞最優秀3歳牝馬に選出された。

牝系子孫にリキエイカンスズカコバン、ヤエノダイヤ、オースミハルカレイパパレらを輩出する名牝系の祖として、また夭折の天才騎手大柳英雄の代表騎乗馬として知られている。

戦績

馬齢は旧表記(数え)とする。

トサモアーは、生産者の鮫川由五郎の持ち馬として1955年に清水茂次厩舎に入厩し、若手の大柳英雄騎手を鞍上に、札幌競馬場でのデビュー戦を勝利で飾った。次のレースでは3着に敗れたものの、その後5連勝し、12月11日に行われた阪神3歳ステークスでも勝利を挙げ、3歳を7戦6勝の成績で終えて休養に入った。

桜花賞を目標に3月のオープン戦で復帰する事になったトサモアーであったが、デビュー戦以来のパートナーだった大柳騎手は、前年12月24日のレースで落馬殉職し、既にこの世の人では無かった。そこで、新たなパートナーとして境勝太郎騎手を迎え、オープンを快勝して臨んだ桜花賞では、力をつけていたミスリラの2着に敗れた。その後京都4歳特別(2着)を挟み、3戦2勝としてオークスに出走したが、フエアマンナの3着となり、さらに連闘で出走した日本ダービーでは、重馬場が苦手な事や、落馬事故などの影響もあって、最下位の25着(出走27頭で2頭落馬)に敗れた。

1ヶ月後、松永高徳騎手に乗り代わって出走した毎日杯では、苦手の不良馬場もあって2着となったが、続く条件戦を勝利して暫く休養に入った。

休養明けの特ハンでヒヤキオーガンを破って勝利すると、次の京都杯[1]で2着に健闘し、続く3歳限定の神戸杯を63キロという酷量[2]を克服し、ミスリラらを退け快勝。更にオープンにも勝利し、最後の一冠である菊花賞に出走した。キタノオーハクチカラに次ぐ3番人気に支持されたトサモアーは、キタノオーには敗れたものの、ハクチカラヘキラクを下して2着に入り、高い能力を示した。

しかしながら、トサモアーはこのレースを最後に引退し、繁殖牝馬となった。通算22戦14勝、日本ダービー以外では3着を外すこともない非常に安定した成績を残した競走馬だった。

引退後

引退後は産まれ故郷の鮫川牧場に戻り、繁殖牝馬としてローエングリン[3]金鯱賞)を出し、牝駒モンテホープからはリキエイカンやサリュウコバン(スズカコバンの母)を、その他の産駒やその仔からも次々と活躍馬を出し、その子孫は現在も鮫川牧場の基幹血統となっている。

主な牝系図

牝系図の主要な部分(太字はGI級競走優勝馬)は以下の通り。

  • Mayonaise 1856 ---No.3-l始祖
    • Carine 1866
      • True Love 1878
        • Sterling Love 1883
          • Stirrup Cup 1890
            • *フロリースカツプ 1903 ←---フロリースカツプ牝系に戻る
              • 第九フロリースカツプ 1924
                • スターリングモア 1929
                  • 第三スターリングモア 1944
                    • トサモアー 1953 ---↓改行
---↓トサモアー牝系

牝系図の出典:Galopp-Sieger

血統表

トサモアー血統ブランドフォード系 / Rock Sand5×5=6.25%) (血統表の出典)

トサミドリ
1946 鹿毛 日本
父の父
*プリメロ
Primero
1931 鹿毛 イギリス
Blandford Swynford
Blanche
Athasi Farasi
Athgreany
父の母
*フリツパンシー
Flippancy
1924 黒鹿毛 イギリス
Flamboyant Tracery
Simonath
Slip Robert le Diable
Snip

第三スターリングモア
1944 鹿毛 日本
月友
1932 栗毛 日本
Man O' War Fair Play
Mahubah
*星友
Alzada
Sir Martin
Colna
母の母
スターリングモア
1929 鹿毛 日本
*シアンモア
Shian Mor
Buchan
Orlass
第九フロリースカツプ *ガロン
*フロリースカツプ F-No.3-l


脚注

  1. ^ この年のみ、古馬混合のレースで行われた。
  2. ^ 中央競馬発足以降、平地重賞での牝馬の最重斤量勝利。
  3. ^ 1999年生まれの同名の競走馬とは別

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、JBISサーチ
(旧)最優秀3歳牝馬
1950年代
1960年代
1970年代
1980年代
1990年代
2000年代
最優秀2歳牝馬
2000年代
2010年代
2020年代
  • 1 2001年より馬齢表記法が数え年から満年齢に移行
    *2 1954-1971年は「啓衆社賞」、1972-1986年は「優駿賞」として実施
    *3 1976年、1986年は2頭同時受賞
阪神3歳ステークス
1940年代

第1回 ウイザート

1950年代

第2回 ミネハル / 第3回 テツノハナ / 第4回 ワカクサ / 第5回 ヤシマアポロ / 第6回 ライデンオー / 第7回 トサモアー / 第8回*1 ミスオンワード / 第9回 メイジミドリ / 第10回 インターナシヨナル / 第11回 コダマ

1960年代

第12回 リユウライト / 第13回 チトセハーバー / 第14回 コウタロー / 第15回 プリマドンナ / 第16回 エイトクラウン / 第17回 ニホンピローエース / 第18回 タイギヨウ / 第19回 マーチス / 第20回 リキエイカン / 第21回 タニノムーティエ

1970年代

第22回 ロングワン / 第23回 ヒデハヤテ / 第24回 キシュウローレル / 第25回 キタノカチドキ / 第26回 ライジン / 第27回 テンポイント / 第28回 リュウキコウ / 第29回 バンブトンコート / 第30回 タマモアサヒ / 第31回 ラフオンテース

1980年代

第32回 サニーシプレー / 第33回 リードエーティ / 第34回 ダイゼンキング / 第35回 ロングハヤブサ / 第36回 ダイゴトツゲキ / 第37回 カツラギハイデン / 第38回 ゴールドシチー / 第39回 サッカーボーイ / 第40回 ラッキーゲラン / 第41回 コガネタイフウ

1990年代
阪神3歳牝馬ステークス
1990年代

第43回 ニシノフラワー / 第44回 スエヒロジョウオー / 第45回 ヒシアマゾン / 第46回 ヤマニンパラダイス / 第47回 ビワハイジ / 第48回 メジロドーベル / 第49回 アインブライド / 第50回 スティンガー / 第51回 ヤマカツスズラン

2000年代
阪神ジュベナイルフィリーズ
2000年代

第53回 タムロチェリー / 第54回 ピースオブワールド / 第55回 ヤマニンシュクル / 第56回 ショウナンパントル / 第57回 テイエムプリキュア / 第58回 ウオッカ / 第59回 トールポピー / 第60回 ブエナビスタ / 第61回 アパパネ

2010年代
2020年代
  • 1 「京都3歳ステークス」の競走名で施行