JFA 全日本U-12サッカー選手権大会

JFA 全日本U-12サッカー選手権大会
開始年 1977年
参加チーム数 48
前回優勝 ソレッソ熊本(初)
最多優勝 清水FC(8回)
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JFA 全日本U-12サッカー選手権大会(ジェイエフエイぜんにほんアンダートゥエルブサッカーせんしゅけんたいかい)は、日本サッカー協会第4種チームを対象としたサッカー大会である。日本サッカー協会 (JFA)、読売新聞社日本スポーツ協会(日本スポーツ少年団)主催。

長らく全日本少年サッカー大会(ぜんにほんしょうねんサッカーたいかい)として開催されてきたが、2017年11月1日にJFAが発表した「JFAブランディング」の一環としてJFA主催の2018年以降全ての大会名称に "JFA" の文字を加えること、全ての育成年代の大会表記を「全日本U-○○大会」に統一すること[1]から、現在の大会名となっている。

概要

「日本の将来を担う子どもたちのサッカーへの興味・関心を深め、サッカーの技術・理解を向上させると同時に、サッカーを通じて心身を鍛え、リスペクトの精神を養い、クリエイティブでたくましい人間の育成を目指す[2]」ことなどを趣旨として、1977年創設。日本代表Jリーグなどで活躍する選手を多く輩出し、JA全農杯全国小学生選抜サッカー大会と並ぶU-12世代の2大大会と位置づけられる。最多優勝は、清水FCの8回。

2010年までは11人制で行われていたが、2011年大会から8人制に変更[3]。2015年からは熱中症対策のため、夏休み中の開催から冬休み中の開催となり、会場も温暖な鹿児島県各地に変更されている。大会期間中では参加チームの交流を深めるため、全チームが合宿生活を送り試合以外のレクリエーション活動も展開している。

8人制と11人制の相違点

[4]

  • 競技ピッチ:11人制では105m×68mを基準としているが、8人制は68m×50mを推奨
  • 選手交代:11人制はプレーの中断時のみに交代できていたが、8人制はプレーが継続していても、ゴールキーパー以外であれば選手交代が可能である。交代要員は8人までで、一度退場した選手のリエントリーも可能。
  • 審判員:11人制は審判員3人(主審1・副審2・第4審1)だが、8人制は1人制で、主審・補助審判(第4審相当)各1が必須
  • PK戦(トーナメントラウンドの時):11人制は5人が試技を行い、同点であれば6人目以後サドンデスとなるが、8人制は3人が試技し、同点の場合は4人目以後サドンデスとなる。

大会スポンサー

会場

開催方式

各都道府県代表1チーム(前年度優勝都道府県のみ2チーム)の48チームが全国大会に出場。

  • 2010年大会は口蹄疫の影響により宮崎県大会が中止、47チームにて開催。

以下は2018年大会の要項に基づく[5]

1次ラウンド[6]

  • 参加48チームを4チームずつ12グループに分け1次ラウンドを実施。各組1位チーム(12チーム)と、各組2位のうち成績上位の4チーム、合計16チームが決勝ラウンドに進出する。
  • 試合時間は40分(前後半20分、ハーフタイム10分)。延長戦は行わない。
  • 勝ち点制(勝ち3、引き分け1、負け0)とし、勝ち点が同じ場合得失点差、総得点、当該チームの直接対決の成績、抽選の順番で決定する。2位同士を比較する場合も勝ち点、得失点差、総得点で比較する。

決勝ラウンド[7]

  • 試合時間は40分。同点の場合、以下の方法で勝者を決定する。
    • ラウンド16・準々決勝においては延長戦を行わずPK戦を行う。
    • 準決勝および決勝では前後半5分ずつの延長戦を行い、それでも決しない場合PK戦で勝者を決める。
  • 3位決定戦は行わない。(1996年までは3位決定戦が開催された)

なお、2014年の第38回大会までは、1次ラウンドの各組の上位2チーム(合計24チーム)による「2次ラウンド」を開催しており、2次ラウンドでは3チームずつ8組に分かれてリーグ戦を行い、各組1位の8チームが決勝ラウンドに進出していた。また、1次ラウンドで敗退した24チームは、「ドリームリーグ」として8組に分かれてのリーグ戦を行い、各組1位のチームによるトーナメント戦を実施する形となっていた[8]

表彰

大会では優勝チームのほか、大会全体を通して優秀チームを選出している。下記のほかに特別賞、ドリームトーナメント賞、得点王などの表彰がある。 [9]

  • 優勝
    内閣総理大臣杯並びに表彰状、文部科学大臣賞、協会による表彰状、読売新聞優勝旗並びにアルゼンチン共和国杯を授与
  • 準優勝・第3位
    協会による表彰状とトロフィーを授与
  • フェアプレー賞
    本大会で上位進出をはたし、チームとしての力量もあり、試合中のプレーにフェアな感じが自然に出ており、かつ実際に反則数が少なく他の模範となるチーム。
  • 敢闘賞
    本大会で上位進出をはたし、試合にその持てるものを余すところなく発揮し、技術や戦術の内容もあり、かつ闘志やサッカーに対する姿勢に優れ、”よくやった”という感動の持てるチーム。
  • 努力賞
    本大会において、チームとしてすべてにわたる努力精進の姿勢が見られ、かつその結果が試合によく表れているチーム。
  • グッドマナー賞
    本大会における試合や生活全般を通じて、他に先がけてよく努力し、その戦い方や生活態度などに少年サッカーらしいさわやかさや、物事のけじめが感じられる良いチーム。

結果

年度 優勝 結果 準優勝 3位(ベスト4) 4位(ベスト4)
1 1977年 与野下落合SSS(埼玉県
清水FC静岡県
4-4 (両校優勝) 粟野(栃木県 日詰(岩手県
2 1978年 清水FC(静岡県 3-2 FC町田(東京都 広島FC(広島県 山口SC(山口県
3 1979年 FC甲府イレブン(山梨県 2-0 清水FC(静岡県) 山口SC(山口県) 五戸すずかけ(青森県
4 1980年 船橋FC(千葉県
四日市SS(三重県
4-4 (両校優勝) FC浦和(埼玉県) 足利相生FC(栃木県)
5 1981年 FC町田(東京都) 3-2 古河SSS(茨城県 FC浦和(埼玉県)
清水FC(静岡県)
6 1982年 清水FC(静岡県) 3-2 FC町田(東京都) FC浦和(埼玉県) 富士見丘(東京都)
7 1983年 清水FC(静岡県) 4-1 山口SC(山口県) 高槻松原SC(大阪府 若松(福岡県
8 1984年 太田南小SSS群馬県 1-0 多比良SSS(長崎県 町田SSS(東京都) 市川FC(千葉県)
9 1985年 清水FC(静岡県)
FC浦和(埼玉県)
1-1 (両校優勝) 高槻松原SC(大阪府) 厚木ゴールプランダーズ
神奈川県
10 1986年 清水FC(静岡県)
FC邑楽(群馬県)
4-4 (両校優勝) 船橋FC(千葉県) 日立SSS(茨城県)
11 1987年 清水FC(静岡県) 3-0 藤枝FC(静岡県) 日立SSS(茨城県) FC東松山(埼玉県)
12 1988年 読売SC(東京都) 1-0 清水FC(静岡県) 厚木ゴールプランダーズ
(神奈川県)
日立SSS(茨城県)
13 1989年 FC浦和(埼玉県) 2-1
(再延長)
FC中津(大分県 千葉北FC(千葉県) 松山SS(愛媛県
14 1990年 城陽SCS(京都府 3-1 高槻FC(大阪府) 三吉(山梨県) 大安寺西(奈良県
15 1991年 下都賀ジュリアンズ
(栃木県)
1-0
(延長)
高陽FC広島県 FC浦和(埼玉県) 蒲町(宮城県
16 1992年 清水FC(静岡県) 6-1 下都賀ジュリアンズ
(栃木県)
市川FC(千葉県)
国見少年SC(長崎県)
-
17 1993年 浜松JFC(静岡県) 1-0 清水FC(静岡県) FC邑楽(群馬県) 四日市SS(三重県)
18 1994年 刈谷第一FC(愛知県 2-1 宇都宮ジュニアFC
(栃木県)
清水FC(静岡県) 光明台(大阪府)
19 1995年 柏レイソルU-12
(千葉県)
2-1
(延長)
愛知FC(愛知県) FC大宮(埼玉県) 府ロクSC(東京都)
20 1996年 新座片山FC(埼玉県) 1-0 境川FC(大分県) 柏レイソルU-12
(千葉県)
FC邑楽(群馬県)
21 1997年 柏レイソルU-12
(千葉県)
1-0 FC邑楽(群馬県) 浜松JFC(静岡県)
M・C・U(奈良県)
-
22 1998年 浜松JFC(静岡県)
小倉南FCジュニア
(福岡県)
0-0 (両校優勝) 明治北SSC(大分県)
FC邑楽(群馬県)
-
23 1999年 ヴェルディジュニア
(東京都)
3-0 柏レイソルU-12
(千葉県)
札幌FC(北海道
清水FC(静岡県)
-
24 2000年 浜松JFC(静岡県) 2-0 札幌FC(北海道) 江南南SS(埼玉県)
愛知FC(愛知県)
-
25 2001年 静岡FC(静岡県) 2-0 柏レイソルU-12
(千葉県)
明治北SSC(大分県)
ヴェルディジュニア(東京都)
-
26 2002年 FC浦和(埼玉県) 2-0 FC中津1981(大分県) JFCファイターズ(栃木県)
柏レイソルU-12(千葉県)
-
27 2003年 江南南SS(埼玉県) 2-1
(再延長)
富山北FCジュニア
(富山県)
愛知FC(愛知県)
帯広FC(北海道)
-
28 2004年 横浜F・マリノス
プライマリー(神奈川県)
2-1 柏レイソルU-12
(千葉県)
ヴェルディジュニア(東京都)
愛知FC(愛知県)
-
29 2005年 横浜F・マリノス
プライマリー(神奈川県)
2-0 JFCファイターズ(栃木県) ヴェルディジュニア(東京都)
清水FC(静岡県)
-
30 2006年 横浜F・マリノス
プライマリー(神奈川県)
1-0 FC浦和(埼玉県) ヴェルディジュニア(東京都)
横浜F・マリノスプライマリー
追浜(神奈川県)
-
31 2007年 東京ヴェルディ1969
ジュニア(東京都)
2-0
(延長)
鹿島アントラーズ
ジュニア(茨城県)
熊本ユナイテッドSC(熊本県
横浜F・マリノスプライマリー
追浜(神奈川県)
-
32 2008年 FC浦和(埼玉県) 2-1 名古屋グランパスU-12
(愛知県)
柏レイソルU-12(千葉県)
水原サッカー少年団(新潟県
-
33 2009年 名古屋グランパスU-12
(愛知県)
2-0 新座片山FC(埼玉県) 川崎フロンターレU-12(神奈川)
横河武蔵野FCジュニア(東京都)
-
34 2010年 バディーSC(神奈川) 2-0 ディアブロッサ高田FC
(奈良県)
EXPO90FC Jr(大阪府)
柏レイソルU-12(千葉県)
-
35 2011年 柏レイソルU-12
(千葉県)
5-2
(延長)
名古屋グランパスU-12
(愛知県)
ディアブロッサ高田FC(奈良県)
大宮アルディージャU-12
(埼玉県)
-
36 2012年 新座片山FC(埼玉県) 3-0 柏レイソルU-12
(千葉県)
バディーSC(神奈川県)
名古屋グランパスU-12(愛知県)
-
37 2013年 鹿島アントラーズ
ジュニア(茨城県)
2-0 名古屋グランパスU-12
(愛知県)
ソレッソ熊本U-12(熊本県)
大山田サッカースポーツ少年団(三重県)
-
38 2014年 セレッソ大阪U-12
(大阪府)
1-1
(PK2-1)
柏レイソルU-12
(千葉県)
横河武蔵野FC(東京都)
レジスタFC(埼玉県)
-
39 2015年 レジスタFC
(埼玉県)
2-0 鹿島アントラーズ
ジュニア(茨城県)
兵庫フットボールクラブ(兵庫県)
符津SS(石川県)
-
40 2016年 センアーノ神戸
(兵庫県)
2-1 横浜F・マリノス
プライマリー(神奈川県)
府中新町FC(東京都)
ディアブロッサ高田FC(奈良県)
-
41 2017年 セレッソ大阪U-12
(大阪府)
2-1 北海道コンサドーレ
札幌U-12(北海道)
サンフレッチェ広島ジュニア(広島県)
大宮アルディージャジュニア(埼玉県)
-
42 2018年 川崎フロンターレU-12
(神奈川県)
2-2
(PK4-3)
大阪市ジュネッスFC
(大阪府2)
ソレッソ熊本(熊本県)
アビスパ福岡U-12(福岡県)
-
43 2019年 バディーSC
(神奈川県2)
3-1
柏レイソルU-12
(千葉県)
センアーノ神戸(兵庫県)
ベガルタ仙台U-12(宮城県)
-
44 2020年 FCトリアネーロ町田
(東京都)
1-1
(PK3-1)
ジェフユナイテッド市原・千葉U-12
(千葉県)
ガンバ大阪門真ジュニア(大阪府)
横浜F・マリノスプライマリー(神奈川県2)
-
45 2021年 レジスタFC
(埼玉県)
3-0 鹿島アントラーズ
ジュニア(茨城県)
横河武蔵野FC(東京都)
菟道SSS(京都府)
-
46 2022年 レジスタFC
(埼玉県)
2-0 柏レイソルU-12
(千葉県)
高部JFC(静岡県)
アッズーロ(滋賀県)
-
47 2023年 ソレッソ熊本
(熊本県)
1-0 FCアロンザ
(愛知県)
FCリバース(愛媛県)
デサフィオC.F(香川県)
-

放送

TV放送は日本テレビが制作・番組送信し、決勝は日本テレビ系列30局沖縄テレビを加えた31局およびTVerで録画放送している(同時ネット局は10:30 - 11:25に放送)。JFATVでは決勝を除く一部試合を生中継で配信。

  • 2010年大会は前述の理由で県大会が中止になった宮崎県のテレビ宮崎でも決勝戦は同時ネットした。
  • 2014年大会までは準決勝ハイライトを金曜、土曜の決勝はいずれも55分のダイジェストで放送されていた。ただし長崎原爆の日が該当する九州各県のNNS系列局および沖縄テレビは長崎平和祈念式典中継のため時差ネットされていた。

応援サポーター

関連項目

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 体調不良のため29日放送は、井上想良が代役出演した。[13]

出典

  1. ^ JFAブランディング概要資料 (PDF) - 日本サッカー協会、2018年1月3日閲覧。
  2. ^ “JFA 第42回全日本U-12サッカー選手権大会 大会要項”. 日本サッカー協会. 2018年10月26日閲覧。
  3. ^ 鈴木康浩 (2013年5月8日). “8人制サッカー導入から見る、 日本のジュニアサッカー界の未来”. ジュニアサッカーを応援しよう!. カンゼン. 2018年10月26日閲覧。
  4. ^ 最新版|8人制サッカー(小学生)と11人制サッカーのルールの違い
  5. ^ “大会要項”. JFA 第42回 全日本U-12サッカー大会 公式サイト. 日本サッカー協会. 2018年12月30日閲覧。
  6. ^ 予選リーグとも呼ばれる
  7. ^ 決勝トーナメントとも呼ばれる
  8. ^ “大会要項”. 第38回全日本少年サッカー大会 公式サイト. 日本サッカー協会. 2018年12月30日閲覧。
  9. ^ “過去の大会情報”. 第37回大会公式サイト. 2016年12月5日閲覧。
  10. ^ “スーパー戦隊シリーズ「ルパパト」で大人気!結木滉星がU-12サッカーの応援サポーターに就任”. 日テレ (2019年12月11日). 2021年12月22日閲覧。
  11. ^ “ウルトラマンタイガで大人気! 井上祐貴が応援サポーターに就任!!高級和牛やヨギボーが合計25名様に当たるプレゼントも!”. 日テレ (2020年12月18日). 2021年12月22日閲覧。
  12. ^ ““ちびっ子たちのヒーロー”綱啓永、全日本U-12サッカー選手権の応援サポーター就任決定”. Football ZONE WEB (2021年12月18日). 2022年1月3日閲覧。
  13. ^ “スーパー戦隊シリーズ「リュウソウジャー」で大人気!綱啓永が応援サポーターに就任!!高級和牛&ヨギボー等が計28名様に当たるプレゼントも!”. 日テレ (2021年12月18日). 2022年1月3日閲覧。
  14. ^ ““ドンモモタロウ”樋口幸平『全日本U-12サッカー選手権大会』応援サポーター就任「夢のようです!」”. ORICON NEWS (oricon ME). (2022年12月23日). https://www.oricon.co.jp/news/2261996/full/ 2022年12月24日閲覧。 
  15. ^ “神尾楓珠『全日本U-12サッカー選手権大会』応援サポーター就任「一緒に戦っていければ」”. ORICON NEWS. oricon ME (2023年12月20日). 2023年12月20日閲覧。

外部リンク

  • 公式ウェブサイト
  • JFA 全日本U-12サッカー選手権大会 (@u12football) - X(旧Twitter)
JFA 全日本U-12サッカー選手権大会
1970年代
  • 1971年
  • 1972年
  • 1973年
  • 1974年
  • 1975年
  • 1976年
  • 1977年
  • 1978年
  • 1979年
1980年代
  • 1980年
  • 1981年
  • 1982年
  • 1983年
  • 1984年
  • 1985年
  • 1986年
  • 1987年
  • 1988年
  • 1989年
1990年代
  • 1990年
  • 1991年
  • 1992年
  • 1993年
  • 1994年
  • 1995年
  • 1996年
  • 1997年
  • 1998年
  • 1999年
2000年代
  • 2000年
  • 2001年
  • 2002年
  • 2003年
  • 2004年
  • 2005年
  • 2006年
  • 2007年
  • 2008年
  • 2009年
2010年代
2020年代
関連団体
ナショナル
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チーム
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大会
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国内リーグ
男子
女子
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